いわゆる「ネット右翼・左翼」と呼ばれる人たちなど、荒らしやコメントスクラム、誹謗中傷などの悪質行為を行う人たちが、ネットの各所で暴れまわっているようです。
特に最近は、彼らの行為はより悪質さ、執拗さを増しているように思います。
荒らしなどの悪質行為者たちの中でも、特に悪質かつ執拗な相手に対する対処法を、何回かに渡って紹介します。
そのほとんどは、今までに多くの悪質行為者たちの攻撃を受け、排除してきた私自身の今までの体験に基づくものです。ですから、100%完璧とまではいかなくても、かなりの程度はお役に立てるのではないか、と自負しております。
前回に引き続き今回は、そのための前提条件……準備の段階、特にソフト面(心理面)について説明しましょう。

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前回は、「特に執拗で悪質な嫌がらせをあなたのサイトにしてくる者たちに対して、どう対処するべきか?」という問題に関して、「ハード面での準備」について説明しました。
今回は、ソフト面(心理面、心構えなど)について説明します。
ソフト面(管理者であるあなたの意識や心構えなど) さて、ソフト面です。
これは、
管理者であるあなたの意識や心構えなどについてですが、ハード面以上に重要です。
というより、ハード面が充実していても、これができていなれれば全く無意味です。 ではそのソフト面、つまり心構えですが、簡単に言えば以下の2つ。
*あなたが毅然と悪質行為者と戦い、退けることを決意すること
*悪質行為者に対しては、誠意や善意が通じるとは思ってはいけないこと 要するにこれだけのことなのです。
たった、これだけのことなのです。しかし現実には、それがなかなかできないという人が、意外に多いのです。特に、左派やリベラル、護憲派などと呼ばれる人たちの中には。
何故ならば、日本人……特に、リベラルや護憲派、などといわれる人たちには、しばしば以下のような特徴があるからです。
A:基本的に性善説で他人を見て、接する
B:「人権」「平等」「民主主義」はいかなる場合でも尊重されなければ、といった思い込みがある
C:真面目すぎる。だから、いかなる相手にでも誠実に対応しようとする。
D:他人から批判され、嫌われることをおそれる傾向がある 言い換えれば「いい人」なのですが、それこそが悪質行為者たち、特に最初から悪質な確信犯である者たちにとっては、格好の標的となるのです。
Aの特徴ゆえに、「最初から悪意や敵意で接してくる者が存在する」とか「誠意や善意などが全く通用しない相手も居る」ということが理解できないのです。あるいは、あからさまな敵意・悪意を見せ付けられたとしても、その事実・現実を認めることができないのです。
またBとCの思い込みゆえに、悪質行為を行う者たちを排除できないのです。
Dの傾向ゆえに、悪質行為者たちから批難や罵倒、巧みな脅しすかし、揺さぶりなどをかけられたら動揺してしまうのです。
悪質行為者たちは、削除・排除をやめさせようとして、いろいろ言ってあなたを揺さぶります。
曰く、「(コメント・TBを管理・削除するのは)言論弾圧・封殺だ」
曰く、「(削除するのは)質問に答えられず、議論から逃げているからだ」
曰く、「削除しても、証拠のコピーはしっかりとっておいたから無駄だ」
曰く、「ここで逃げても、別のところで徹底的に批判するぞ」
曰く、「私のやっていることのどこが荒らしなんですか?」
曰く、「私が削除(排除)されるようなことをしたのですか?」
曰く、「あなたはどういう判断基準で、削除をしているのですか?」
曰く、「あなた方サヨクは結局、身内や似た者同士だけで群れているだけじゃないですか」
などなど……。
他にもいろんなパターンがあります。
もっと手馴れた悪質行為者の常習者や、おそらくは「プロ」や「セミプロ」のネット工作員などは、もっと高度な、さらに手の込んだやり口を使って、相手を揺さぶり、攻撃をしかけてくることもあります。
最初のうちは紳士的で礼儀正しい態度で近づいてくる者。いくつものHNやIP・リモホ(プロクシも含む)と、巧みな文章演技力によって、一人で何人もの人格を演じるも者。一見、味方や支持者、支援者などを装って近づき、こちらの弱点や個人情報等を探り出そうとする者
(注1)。さらには、相手の思考や言動パターンを観察し、相手の心理(性格や好み、弱点など)を鋭く分析し、相手にとって最も効果的な方法で接触・攻撃をしかけてくるという、驚くべき能力をもった者など。
以上のいずれのタイプにも出くわしたことが、私にはあります。冗談や誇張ではなく、実際に。
普段の生活で人を疑うことを知らない人や、悪意ある攻撃や嫌がらせなどに免疫のない人たち……先述のA~Dの特徴を持つ人たちが、このような悪質かつ狡猾な奴らに狙われたらどうなるか。
おそらくは、「純真無垢な少年少女が海千山千の悪党の手にかかる」ようなものでしょう。
十分な抵抗もできずに、たちまち付け入られ、食い物にされ、サイトも管理人も消耗し、そのうちにボロボロにされていくことになります。 さて、そういった悪質行為者たちは何故、そのように他人の権利と言論を踏みつけ、食い物にするようなことをするのでしょうか? 理由はいろいろと考えられます。
偏狭で独善的、狂信的、偏執狂的で、自分と意見や立場の違う相手を認めることができず、叩き潰したたり、屈服させられずにはいられない者。
ただ単に、他人をいたぶり、潰し、屈服させること自体を目的にしているサディスト。
あるいは何らかの政治的目的のため、特定の勢力に都合の良いようにネット世論を誘導しようとする者。
特定の勢力や集団にとって不都合な言論を、封殺しようとする者。
あるいは、それ自体を生業としているような人。「プロ」とか「工作員」とか呼ばれる人。
様々な理由やタイプがありますが、そのいずれにも共通する点があります。
彼らのうちいずれもが、最初からまともな対話や議論を目的にしているわけではない、ということです。彼らの目的は、相手を潰したり、屈服させたりすることです。つまり、「悪質な確信犯」なのです。
そのため、誠意や善意は彼らには一切通用しません。真面目に対応しても無意味で、こちらが消耗するだけです。 それでは、どうすればいいのか?
そこが今回の結論であり、悪質行為者と対峙する時には、最も大事な基本条件です。
つまり、最初に述べた2つの認識と心構えです。
*あなたが毅然と悪質行為者と戦い、退けることを決意すること
*悪質行為者に対しては、誠意や善意が通じるとは思ってはいけないこと
その認識を持つために、まずは中途半端な性善説とそれに基づいた見方・考え方を捨ててください。性悪説の立場と考え方をとってください。 世の中、善人ばかりとは限りません。
誠意や善意が通用しない人や、通用しない場合もあるのです。
また、全ての人に好かれたり、支持されたりすることなどありえません。
誠意や善意以外の手段や選択肢によらなければ、大事なものを守れない場合もありうるのです。
悲しいけれど、不条理だけれど、これがネット社会だけではなく、この世の現実というものです。
その悲しい現実を認識・理解した上で、「どのように対応するべきか?」を考えるべきでしょう。
誠意や善意以外の手段や選択肢をとらなければならない。そんな場合もありうることを覚悟しなければならないでしょう。
ただ、我々ネットユーザーにとって、少しだけ幸いなことがあります。
リアルの闘争では、自分に危害や損害を与えようとする悪人を追い払うのは、大変なことでしょう。そのために必要な物理的な力(武力など)を、こちらが持っているとは限りません。
国家や共同体間の紛争ならば、もっと大変です。無辜の民を含む、無数の血が流れる上、社会や共同体が受けるダメージも計り知れません。さらに国際法など複雑なルールや、政治的・経済的など様々な利害関係なども絡んでしますから、単純に「戦えばいい」というものでもありません。
でも、ネット上で悪質行為者に対処するのには、リアルの闘争や国家・共同体間の紛争みたいな武力や労力は要りません。
あなたが自サイトから悪質行為を排除したからといって、誰かの血が流れたり、生命が失われたりすることなどは、普通はないでしょう。
必要なのは、
(1)それができる設定・環境(前回述べたハード面)
(2)そのための心構え(今回述べたソフト面)
(3)あなた自身が決断し、行動すること
の3つです。 それだけで、悪質行為と十分に戦うことができるのです。
さて、今回も長くなってしまいましたので、そろそろこの辺で切って次回につなげたいと思います。
次回『特に悪質かつ執拗な荒らしなどの攻撃に対処する方法(3):基本編』では、これまで述べてきた武器(条件)をどのようにして使い、悪質行為に対処するのかを、具体的に説明していきたいと思います。
ただ最後に、あとひとつだけ。
大事なことを言わせてください。
本文中で私は、「あなたが毅然と悪質行為者と戦い、退けることを決意すること」が大事と言いました。
でも、どうか誤解しないでください。
「戦うべきだ」からといって、相手の攻撃や嫌がらせに直接的に反撃してはいけません! 罵倒や中傷などを受けたからといって、直接言い返しても、たいていはだめです。
相手はあまりダメージを受けないでしょうから。いや、それどころか逆に、それこそ相手の思うツボだったりします。そうやって、サイトが荒れてしまったりするのですから。また、相手はその言葉尻をとらえて、逆に攻撃材料にすることもあります。
また、悪質行為者たちのサイトに押しかけていって、そこでコメントをするなどということは、絶対にやってはいけません。 それは、ヤクザの組事務所にノコノコと殴りこみに行くようなもので、たいていは逆にボコボコにされるだけです。
それだけならまだいいでしょう。
もっと怖いのは、それによって、悪質行為者たちに自分のIP・リモホなどがわかってしまうことです。もしも相手側に、クラッキングなどのサイバー攻撃の技術をもった者がいたらどうなりますか?
IP・リモホは、ネットにおけるあなた(のパソコン)の住所、身分証IDのようなものです。悪質な相手や信用できないサイトに知られることだけは絶対避けましょう。 それではまた、次回に。

(注1): 以下の過去記事に登場する悪質行為者も、こういったタイプの例です。
支援者や賛同者を装ったネットウヨなど悪質行為者の手口にご注意を!(3月4日記事の追記も兼ねて)
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-56.html今回の参考記事:
荒らし対策として、荒らしを考える
(『荒らし・炎上・コメントスクラムを排除しよう』2006年10月12日記事)
http://mganeahkzxeagnaeawha.seesaa.net/article/25338706.html荒らしを一般人と思うな
(『荒らし・炎上・コメントスクラムを排除しよう』2006年10月28日記事)
http://mganeahkzxeagnaeawha.seesaa.net/article/26339331.html続々・コメント欄について
(『喜八ログ』2007年02月09日記事)
http://kihachin.net/klog/archives/2007/02/comment3.htmlコメント・TBの管理はマキュアベリズムで行こう!
(弊サイト・過去ログ)
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-20.html

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