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嗚呼、負け犬の遠吠え日記
ある時は、しがない安月給サラリーマン。ある時は、怪しい政経オタク。そんなkomichi(子路)の言いたい放題を綴ったブログです。荒らしなど、ネットの悪質行為の問題にも取り組んでいます。

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2023年・祇園祭後祭の山鉾巡行・後編 @ 京都妖怪探訪(848)




 どうも、こんにちは。

 シリーズ前回の続きで、2023年(令和5年)の祇園祭・後祭の山鉾巡行の様子をお届けします。



 第6番、「北観音山」です。









 本シリーズの記事ではまだとりあげたことはありませんが、シリーズ前回に紹介した「北観音山」と一組でとらえられることもあり、「北観音山の観音様は男、南観音山は女」などという説もあるとか。
 今年もまたその機会を逃してしまいましたが、来年あたりこそは「北観音山」と「南観音山」についての記事を書きたいところですね。
 この鉾の巡行の様子も少しだけ動画で。






 第7番目、「黒主山」です。









 この山はシリーズ第410回でとりあげた、神となった伝説的歌人・大伴黒主(おおとものくろぬし)をモチーフにした山鉾です。
 桜を見上げる大伴黒主の姿が印象的です。




 第8番目、「役行者山」です。











 この山はシリーズ第44回シリーズ第408回でとりあげた、「役行者」こと、修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)をモチーフにした山鉾です。
 以下は、四条烏丸で撮影したものですが、山伏(修験者)の開祖を祀るだけあって、山伏(姿の人)が法螺貝を鳴らしながら巡行しています。





 鬼神さえも召喚して使役したという、強力な呪術者だという伝承もあり、ファンタジーRPGオタクでもある筆者にとっては、最もお気に入りの山のひとつでもあります。
 葛城山の鬼神・一言主と、女性化した姿の鬼神を伴って表現されています。
 役行者について、「自分の醜い姿を見られたくないから」と夜にしか働かなかった鬼神・一言主に虐待を加えたので、その裏切りに遭って朝敵認定されることになったという伝承もあるそうです。聖人らしからぬ(?)、今で言うブラック経営者かパワハラ上司みたいな顔も持つ、役行者の一面も伝えられています。
 あと、女性化した姿の鬼神も伴っているところから。
 「現代日本の二次元作品には、神様や偉人・英雄や、動物から戦艦など、あらゆる存在を美少女キャラ化して描くことがよくあるけど、現代のオタクや二次元愛好者だけでなく、古来より日本人は、あらゆるものを女性キャラ化するのが好きだったのだろうか?」
などとも思ったのですが、いかがなものでしょうか?



 第9番目、「鈴鹿山」です。











 この鈴鹿山はシリーズ第121回記事で紹介したこともありますが、「鈴鹿権現」「瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)」と呼ばれる女神であり。
 またおそらくは“鬼退治の英雄”で征夷大将軍である坂上田村麻呂と恋に落ちた「“天竺四大天魔王の娘”鈴鹿御前」、別名「立烏帽子」という女傑でもある。
 さらには、あのスタジオジブリの大ヒット作『もののけ姫』に登場する「エボシ御前」のモデルでもあるのです。これは『もののけ姫』の宮崎駿監督ご自身が明言されているので間違いないでしょう。
 また、鬼退治の英雄としても有名な坂上田村麻呂と恋に落ちたという伝承は、何と言いますかファンタジーラノベなどにありそうな「勇者に恋した美少女魔王」みたいで、ファンタジーRPGオタクな私にとっても、いろんな意味で興味深いキャラの山鉾でもあります。



 第10番目、「鷹山」です。







 「鷹山」は、文政9年(1826年)に懸装品を損傷して以来、「休み山」として祇園祭の山鉾巡行に参加しない時期が長く続いていましたが、多くの有志の方々のご尽力により、昨年(2022年・令和4年)に196年ぶりに復活、山鉾巡行に復帰したという山鉾です。
 まだ中に載るご神体人形を直接この目で見る機会には恵まれていないのですが、中納言・在原行平(ありわらのゆきひら)の鷹狩りをするモチーフにした山鉾で、鷹匠(たかじょう、鷹を使う人)と、犬飼(いぬかい、鷹狩りをサポートする猟犬を扱う人)と、樽負(たるおい、道具等を運ぶ人)との、3体のご神体人形が載っているそうです。
 実は後祭巡行の前、宵宮の夜にも鷹山がどんな山か観に行ったのですが・・・。





 残念ながら到着した時間が遅すぎて、鷹山の会所も閉まっていて、組み立てられた鷹山の外観しか見ることができなかった。
 山鉾巡行の時でも、中に祀られているご神体人形をよく見ることができなかったのですがね。
 来年はご神体人形や懸装品などももっとよく見てみたいと思います。
 それにしても「鷹山」って、結構大きな「山」、まるで「山」というより、鉾みたいだと思いました。
 その「鷹山」の巡行も以下、少しだけ動画に撮ってみました。






 第11番目、最後の大トリ「大船鉾」です。








 この「大船鉾」については、四条麩屋町で撮ったものより、四条烏丸で撮ったものの方がいい画像が撮れたな、と思いますので、そちらも。











 この「大船鉾」は、シリーズ第371回記事でも紹介したことがあります。
 前祭と後祭の山鉾巡行の大トリをつとめるだけあって、大きな、勇壮な姿です。
 前祭の大トリをつとめる「船鉾」(※シリーズ第370回で紹介)が、神功皇后の三韓征伐伝説において、三韓へ攻めていく時の船を船を表現しているのに対して、この「大船鉾」は、三韓征伐から凱旋した時の船を表現したものだそうです。
 「船鉾」と「大船鉾」と、そして「占出山」(※シリーズ第364回で紹介)という、やはり神功皇后の三韓征伐をモチーフにした山鉾が、3つもあるのです。
 祇園祭の山鉾の多くが、その時代の民衆に人気だった故事や伝承、物語やキャラをモチーフにしたものでありますから、この三韓征伐伝承が、いかに当時の京都町衆の・・・というより、日本人に人気のエピソードだったかというがよくわかるようです。
 (というか、古代日本の故事・伝承や創作物などには時々、その当時の日本人の中国大陸や朝鮮半島の国々に対する強い対抗意識が表れているようなものが見られるんですが、日本人は古来からそういう意識を持ち続けてきたのでしょかね・・・?)
 ただ・・・極端な言い方をすれば、こういう神話や伝説、英雄譚などは、その時代の権力者や、特定の国・民族に都合のいい創作プロパガンダみたいなところがあって、それは必ずしも史実とは一致しない。
 例えば、有名な「アーサー王伝説」では、ケルト人の偉大な英雄王がローマ皇帝すら打ち負かしてしまうのですが、史実ではカエサルの時代にケルトはローマ帝国の支配下にされてしまっていますし。
 三韓征伐も、「日本の偉大な女帝が三韓すら打ち負かす」という日本人が大喜びするような物語ですが、史実では天智8年(663年)の白村江の戦いにおいて、三韓のうちの唐と新羅にボロ負けしてしまっているのですが・・・。
 おっと。余談はこのくらいにして、山鉾巡行の話に戻ります。
 以下の動画でも、大船鉾巡行の様子を少し。





 こうして全ての山鉾が巡行を終えた後は、巡行の間停止させられていた四条通りの信号機停止が解除されて。



 四条通りの全ての車両を排除した交通規制が限定的にですが解かれていき、町が少しずつ日常へと戻っていく様子がうかがえます。






 これで一般に「祇園祭のハイライト」と言われる山鉾巡行が終わったのですが・・・これで祇園祭が終わったわけではありません。
 前祭も後祭も、本当に重要なのは、山鉾巡行の後の神輿巡行です。それぞれ「神幸祭」、「還幸祭」と言います。
 「神幸祭」については、シリーズ第193回第297回で。
 「還幸祭」については、シリーズ第124回第125回第414回第415回第416回でとりあげたことがありますが。
 還幸祭とは、7月17日から24日の間市内の御旅所にとどまっていた八坂神社の神々を乗せた3基の神輿が、夕方に御旅所を出発してから京都市内の各所を回って、日付が変わるか変わらないかの真夜中に八坂神社へと帰っていくという神事です。
 これらの記事を書いていた当時は、夕方から深夜の時間帯に至るまで、京都の街中を走り回って、神輿行列を追っかけ続けていたものですが・・・さすがに今回はそれだけの元気も余裕もありませんでしたね。私ももう若くはないかな(苦笑)。



 祇園祭後祭、翌日25日の京都市内、四条通りです。






 還幸祭まで八坂神社の神様たちが泊まっていた御旅所です。






 25日朝の八坂神社です。














 神様たちを乗せて八坂神社へ帰ってきた3基の神輿。








 また来年。
 なお、祇園祭は7月31日の疫神社夏越祭まで続けられます。
 今回はここまで。





*公益法人祇園祭・山鉾連合会のHP
http://www.gionmatsuri.or.jp/



*祇園祭のHP(八坂神社のHPより)
https://www.yasaka-jinja.or.jp/event/gion/





*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/



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