27日に行われた大阪府知事選挙は、自民・公明がバックについたタレント弁護士の橋下徹が圧勝しました。
前々回と
前回、及び
昨年12月21日記事において、この橋下徹という人物が、日本を駄目にしてきた市場原理主義(=新自由主義)の悪い面を全て持ち合わせており、また人間としても問題のある人物であることを指摘してきました。
そのような人物が大阪府知事選挙で圧勝したということは、私にとって非常に残念なことです。
しかしいつまでも気落ちしていてはいけません。
何故、こういう結果になったのか?
まずはそれを考えなければなりません。
今回の結果を見て、私が思ったこと。
それは……
あの「郵政刺客選挙」でも問題になったマスゴミ主導の衆愚政治(「B層煽動政治」とも呼んでいます)が、今も健在であった。あの問題は現在でも克服されてはいなかった、ということです。 もちろん、他にも考えるべきことはあるでしょう。
反橋下、反自民・反公明を掲げる側(民主党など野党、そして我々も)にもいろいろ問題はあったのでしょうが、今回は「マスゴミ主導の衆愚政治」という点に絞って話を進めたいと思います。

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このところ、またもやオフの仕事の都合で4日ほど更新を止めてしまいました。
やはり、夜勤と日勤とが入り混じった不規則勤務で3K労働を続けるのは、きついです。
しかし、それでも頑張って更新をしたいと思います。
なお、大阪府知事選挙は終わりましたが、「どん底の自分を語る」シリーズの再開は、もう少し後回しにさせていただきたいと思います。
今回もう一回、大阪府知事選挙のことについて話をします。
まず最初に、弊サイトのことを紹介してくださった方々に、この場にて感謝を申し上げます。
『カナダde日本語』の美爾衣さんと、
喜八さんです。
大阪府知事選:投票する前にマニフェスト比較
(『カナダde日本語』2008年1月26日記事)
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-747.html橋下徹関連情報2
(『喜八ログ』2008年1月26日記事)
http://kihachin.net/klog/archives/2008/01/hashimoto3.html おかげで、アクセス数が大幅に増えました。
ありがとうございました。
さて……。
このようにしてご紹介までいただき、私自身も自分でできる限りの「反橋下」「反自民・反公明」の声をあげてきたのですが……肝心の27日の大阪府知事選挙は、「橋下圧勝」という結果に終わりました。
当初は、「橋下候補の圧勝はありえない」と予想した人もいましたが、結果は……。
私や、私と志を同じくする方々にとっては残念な結果になりました。
まあ、「これも大阪府民の選択ならば仕方がないか」とも考えられます。そう考えなければ仕方がないのかもしれません。
しかし……。
それでも私には、納得できないものがあります。
何故、橋下徹のような人物が、圧倒的支持で当選するのか? やはり、どうしても納得できません。
橋下徹といえば、
悪しき大衆迎合主義者であり、
金や名声のためならば何でもありというモラル無き人物であり、
社会的弱者だけではなく、強者・エリート(そして自分)以外の人たちに極めて冷淡な人物であり、
悪しきエリート意識を丸出しに、差別的な発言を平気でする人物であり、
政治家として、弁護士としてという以前に、社会人としての常識や思いやりなどが欠落した人物であり……。
要するに……
日本を駄目にしてきた市場原理主義の悪い面を全て持ち合わせた人物である、ということです。
この人物の何が問題かについては、例えば以下の過去記事で触れています。
他人を鉄砲玉として利用する卑怯者
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-120.html落ちろ! 落ちろ! 橋下徹よ、落ちろ!
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-130.html落ちろ! 落ちろ! 橋下徹よ、落ちろ!(2)
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-131.html このような人物が大阪府知事になれば、何を考え、何をしようとするのか?
だいたい想像がつくでしょう。
日頃から自己中心的な考えを露わにし、自分や強者以外の他社を平気で差別するような人です。
自分の利益のためならどんなに問題のあることでも行い、自分の得になりそうな相手には誰であろうとも節操なくこびへつらうような人です。
そんな人が弱者……いや、圧倒的多数の庶民のために、既得権益にしがみつく政財界のお偉いさんたちに、身体を張ってまで立ち向かってくるか。そんなことはまずありえないでしょう。
さらに、
橋下氏個人の資質や考え方などよりも重大な問題があります。
何よりも、大阪府政だけではなく、日本の政治や社会をここまで駄目にした最大責任は、橋下氏を推した自民・公明の与党にあるのです。 以上のような現実を見れば、橋本氏を選んだ大阪府民には、どのような未来が待っているのか?
想像に難くはないでしょう。
おそらく、橋下氏が「エリート・勝ち組」とみなした、あるいは橋下氏が「自分の得になる」と考えた人たち以外の圧倒的多数の府民(もちろん、橋下氏の投票した皆さん方も含む)には、差別・排除・切り捨ての仕打ちが待っていることでしょう。 現在おいしい思いをしている一部の「勝ち組」「エリート」は、さらにおいしい思いをするでしょう。
その一方で、それ以外の府民には、さらなる「生活苦」や、「権利の縮小」、そして「さらに生き辛い社会」が保障されます。

さて、ここで問題。
果たして、橋下氏に投票した有権者大衆は、本当にそのようなことを望んだのでしょうか?
何を期待して、橋下氏に投票したのでしょうか?
テレビニュース等で街頭インタビューを観ていた限りでは……。
どうも、橋下氏に投票した有権者の多くは「何かをやってくれそうだから」とか、「何かを変えてくれそうだから。現在の閉塞的な状況を打破してくれそうだから」という期待を抱いて、一票を託したようです。
しかしながら、その期待がほとんど根拠のない幻想でしかないことは、橋下の人物や考え方、及び今までの言動や経歴等を振り返ってみれば明らかでしょう。いや、むしろ彼を支持した有権者大衆の期待(幻想)とは逆の結果になると思われます。 それでは……。
何故有権者大衆は、橋下氏に対して根拠のない幻想を抱いたのか? あるいは、抱かされてしまったのでしょうか? 結論からずばり言えば、
マスゴミ等によるイメージ操作によるものであると、私は考えます。
以下、それについて書かれた記事を引用・紹介します。
その記事内容に、私もほぼ同感ですので。
「マスコミにしてやられた」感じです
(『萌え萌え研究日誌』2008年01月31日記事)
http://moelab.seesaa.net/article/81536125.html 投票率は前回より8ポイント程上がったものの、「この候補者はどんな勢力の後押しを受けているか」「自分たちの利益を代弁してくれるか」「自分たちの生活にどんな影響を及ぼすか」等と考えて投票した方よりも、マスコミが作り上げたイメージで投票してしまった方が圧倒的に多かったことになります。マスコミによる世論操作の恐ろしさを見せつけられた感じです。このようなことが衆議院議員選挙や、憲法改正の際にも使われたら…ぞっとします。
新自由主義者の知事が誕生したことにより、大阪府は低所得者にとってはより住みにくい場所になりそうです。労働環境の悪化、生活保護の締め付け、低所得者向けサービスの切り捨て等などが進められ、さらなる貧困・格差の拡大が目に見えています。マスコミに乗せられて新知事に投票した方にとっては、このようになっても「自業自得」といえるかもしれないですが、新自由主義に反対する他の候補に投票した方にとっては、この巻き添え食らうことになるので、本当に泣くに泣けないと思います。
今回の選挙結果を見て、思ったことがあります。民主党の「風任せ体質」も相変わらずですが、それ以上に、マスコミのイメージ操作にやられないように、一人でも多くの有権者に「メディアリテラシー能力」と 「政治は自分たちの問題という自覚」を身につけさせる必要があると感じました。また、マスコミが伝えない情報を市民同士で活発に流通・共有しあうためにも、ネットの自由はなんとしても守りきる必要があると思いました。
要するに、
真面目に政治や社会、生活などのことを考えるよりも、マスゴミでイメージをうまく売り出した候補者が選挙で勝つという。 つまりこれは……。
小泉自民党が大勝した、あの「郵政刺客選挙」と同じような構図なのです。 あの時の構造、問題は未だに克服されてはいなかった、ということでしょうねえ……。少なくとも、今回の大阪府知事選挙を見た限りでは。

ところで、今回の
「マスゴミ支援による橋下大勝利」を象徴しているかのようなニュースを、先日見つけました。
以下、引用・紹介します。
『「政治家タレント」橋下徹氏ご乱心! 「記者クラブの既得権は必要」だってさ』より
【PJ 2008年01月30日】- 大阪府知事選に当選し、「弁護士タレント」から「政治家タレント」に衣替えした橋下徹氏がご乱心である。なんと、「記者クラブの既得権は必要」という暴言を吐いたのだから。この御仁、馬脚を露わすということか。
大阪府庁にある記者クラブに所属するマスコミ記者が、これまでの大阪府の悪事をどれだけ追求してきたというのか。財政破たん問題、同和利権問題、警察の不祥事。どれをとっても、府庁の記者クラブはなんの役割を果たせずにいたではないか。
選挙戦中ではやたらと「自民党」や「公明党」の支持を得ていると、権力にすがるような橋下氏の姿は醜かった。今度はマスコミ権力にすがりつくというのだから、ホントウに情けない。これで問題山積する府政を仕切れるとは思えない。
この御仁、実際は「弁護士」でも「政治家」でもない。この形容詞を付けた「タレント」、つまりは芸能人なのだ。間違ってはいけない。橋下氏は「タレント」が「主」で、「弁護士」や「政治家」が「従」なのだ。「太田総理」のように、テレビで威勢が良いだけで、脈略のない政策をぶちまけるのが関の山ではないか。「タレント」とはそういうものだから。
「弁護士」や「政治家」といった見てくれの良い飾りを付け、公共の電波を利用して国民の総白痴化をもくろむ民放テレビ局にすり寄る橋下氏の化けの皮がはがれたのだ。既得権益にすがりつく記者クラブにすり寄る橋下氏が、既得権益の固まりのような府庁や府警、そして悪徳同和利権団体に立ち向かうことができようか。
橋下「府知事タレント」は、「タレント府知事」だった横山ノックの二の轍を踏むのだろうか。【了】
これは、「強い者、自分の得になりそうな相手には媚へつらう」という橋下氏個人のキャラクターによるものだと考えられますが、それだけではないでしょう。
おそらく、
「誰のおかげで、当選できたか?」とか、「誰のおかげで、今の自分の地位・財産・名声を築くことができたか?」ということを、橋下氏自身が良く知っているからでしょう。 自分にここまでの地位や権力を与えてくれた相手に対する義理立ては、決して忘れないようです。
そして、
「今後とも支援とお引き立てのほどをよろしくお願いします。あなた方マスコミの既得権益は絶対に守りますから」という、橋下氏なりのメッセージなのでしょう。
橋下氏は確かに勝利し、大阪府知事の座に就きました。
しかし、まだ完全に終わったわけではありません。
今後とも、橋下氏や、彼を支える自公、そしてマスゴミによる、国民大衆を愚弄した好き勝手を許さないように、監視とできる限りのあらゆる働きかけを呼びかけて、今回のエントリーを終えたいと思います。
参考記事:
いわゆる「B層」が劇場政治を求めているというよりも、御用マスゴミが「B層」を生み出し、自民党政権を支えている!
http://komichin.blog80.fc2.com/blog-entry-103.html
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