六回目の9・11 @ 不条理な支配の現実を直視しよう (3) : 日本人の根深い「アメリカ信仰」の原因は?
「アメリカのすることは常に正しい、日本のためになる、日本はアメリカに従うしかない」という「アメリカ信仰」。
あのアメリカの同時多発テロ事件の後、私の身近な人たちの中でも、そのような考え方を抱く人が結構居たことに、驚かされました。
前々回と前回に続いて、そういった例を紹介して、多くの日本人が抱く「アメリカ信仰」というものについて、考えていきたいと思います。
今回は、「何故、多くの日本人が今のような強いアメリカ信仰を抱くのか?」についても、少し考えていきたいと思います。

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なかなか更新をサボっている間にも、世の中は動いているようです。
それで……自民党が総裁選挙ですか。
これから臨時国会という時に、のんきなものですね。
そんなことをやっている余裕があるとは、日本は実に平和で豊かな国なんでしょう。
総理が居なくても、とりあえず代理をたててなんとかすることもできるはずでは? 現に故・小渕恵三氏が病気で倒れた時は、そうしたのではないですか?
総裁選挙の間国会は、ほとんど空転することになるのでしょうが、一日あたり何億円かの税金がかかるのですか?
はぁ……。
しかし、「もう多数派の派閥をまとめて、福田さんの勝ち」と勝負が見えているのに……。
まるで、ペナントレースの優勝が既に決まったプロ野球の消化試合を見ているようです。いや、それよりさらにつまらないし、時間と金の無駄だと思うのですがね。
こんな自民党と言うコップの中のセレモニーなどにかまけている、自民党という組織も、そして「この重要な時期に臨時国会の時間と費用が浪費されることの重大性」について突っ込まないマスゴミ(もとい、マスコミ)も異常という他ないでしょう。
それとも、自民党も、(自民党の味方である)マスゴミの皆さんも、自民党に注目を集め、安倍“ヘタレ+敵前逃亡”辞任で悪化したイメージを回復しようと必死なんでしょうか?
おそらくは確信犯的にやっているのでしょうね。
自民党の皆さんも、マスゴミの皆さんも、「対米売国によっておいしい思いをしている“勝ち組”仲間」だということは、もうわかっているのですから。
実はこのこと、今回の本題である「何故、日本人は根深いアメリカ信仰を抱くのか?」という問題に大いに関係があるのです。
さて、本題に入りましょう。
前々回と前回に渡って、日本人の持つ「アメリカ信仰」のついて、私の身近な人たちの例をあげて紹介してきました。
ここで、本エントリーでいう「アメリカ信仰」とは何か?
簡単に言えば、以下のように考える、信じることです。
1.アメリカのすることは、常に正しく合理的である。
2.アメリカに従うことが日本の国益につながる。
3.日本はアメリカに従うしかない。
アメリカがどんなに間違ったことをしても。
どんなに非人道的なことをしても。
また、世界や日本にとって不利益なことをしようとしていていても。
そのように信じようとする。あるいは、信じたがるという。
前々回にあげたチャット仲間や、前回でとりあげた知人の他にも、市井の人々がアメリカがイラクやアフガンでやっている武力行使(それに伴う民間人殺害も)を正当化しようとしている例を、これまでたくさん、リアルでも見てきました。
何故、一般大衆レベルに至るまで、そのような根強いアメリカ信仰を抱くのか?
その疑問を考える前に、まず考えたい疑問があります。 本当に日本人は皆、心のそこまで「アメリカは絶対に正しい」と信じきっているのか?
結論から言えば、そういうわけでもないようです。
つまり実は、「アメリカのことを心のそこから信じきっているわけではない」、「アメリカのやっていることが全て正しいと信じているわけではない」ということです。
ここで、前々回にあげたチャット仲間たちの例を振り返ってみます。
一度は、アメリカの武力行使を擁護・正当化するような発言をしたものの、私がちょっとばかし突っ込みを入れたら、反論らしい反論もせず、言葉を濁しました。
「気楽に会話していた場を、わざわざ重苦しくすることもなかったかなあ」という反省も私の方にありますが、彼らは何故、反論しなかった(あるいは、できなかった)のか? 何故、場の雰囲気がたちまち重くなってしまったのか?
それはおそらく……実は彼ら自身も、どこかでわかっていたからではないか? そのように私は思います。
アメリカの振りかざす「正義」が、必ずしも正しくはないことも。
それが、必ずしも自分たちに平和や利益だけをもたらしてくれるとは限らないことも。
そのために、何の罪もない民間人を含めた多くの人が犠牲になっていることも。
アメリカの「正義」に付き合わされた代償は決して安くはなく、もしかしたら自分たちもいずれ支払わされることになるかもしれないことも。
何らかの形で、そのツケを払わされることになるかもしれないということも。
よほどのアメリカ・マンセー信者や、想像力も情報リテラシーなどが欠落した人たちも、中にはいるのかもしれません。
しかし、おそらくは大半の日本人はそこまで馬鹿ではない。少なくとも、私はそう思います。
結局、考えられるのは……「アメリカのやっていることはどこかおかしい」と思いつつも、それでも「アメリカは正しい」「アメリカのやっていることが結局は日本のためになる」と思いたがる。あるいは、「結局日本は、アメリカに従い続けるしかない」と思い込まされている。
次に、前回でとりあげた知人・Aさんの例を振り返ってみます。
「それでも結局は、なるようにしかならない。行くところまで行くしか、ないのだろうな。情けない話だが……」
あの時……「アメリカは常に正しい、合理的だ」という幻想を、事実によって打ち砕かれてしまったAさんが言葉がこれでした。
実はこの言葉にこそ、日本人がアメリカの振りかざす「正義」に対する複雑な思いが象徴されている。私にはそんな気がします。
Aさんも実は、私に言われなくてもわかっていたのではないか? アメリカの正義が必ずしも正しくはない。必ずしも日本に利益と平和をもたらすものではない、ということを。前にも言いましたが、実際のAさんは、私などよりも遥かに知識や思考力のある人です。
でも、アメリカを擁護・正当化する発言をした。というより、アメリカの振りかざす「正義」を信じるしかない、と思い込んだ。それが間違っていると認めるのを恐れてしまったのではないか?
それが本当のところではないか、と今にして私は思います。
つまり、「アメリカは日本にとって絶対的であり、それを否定・批判することなどできない」と思い込んでしまっている。

何故、いつからアメリカは、日本人にとって神の如き絶対的な存在になってしまったのか?
何故、そんな刷り込みを、多くの日本人が受けているのか?
いろいろと原因は考えられますが……。
しかしながら最近私は、その大きな原因のひとつがわかったような気がします。
より正確に言えば、以前から薄々ながら気付いてはいたのですが、それがよりはっきりと見えてきた。より明確……というより、露骨な形で表われてきた。
ずばり言えば、大手マスメディアなどを使った強烈なプロパガンダにより刷り込みです。
ここで冒頭で取り上げた、自民党総裁選挙をめぐる報道の話を思い出してください。
はっきり言って、もう結果はほとんどわかっているのに。
臨時国会を事実上ストップさせてまで、そんなことをやっている必要など、実はないというのに。
臨時国会のための費用と時間が無駄になるだけなのに。
そのために、本当にとりあげられるべき重要な諸問題から、国民の関心がそらされようとしているのに。
様々な疑問が浮かんでくるのですが、大手マスメディアでは見事なまでに無視され、誰も突っ込まないというおかしな状況が続いています。
要するに、同じく「アメリカの手下」でしかない自民党と大手マスメディアがグルになって、常に自分たちにとって都合の良いように、世論や有権者大衆の意識を操作しようとしているのです。
識者や、わかる人は、既に気付いているようです。
例えば、『【自民党総裁選分析〈1〉】政治権力に利用されるテレビ――喜び勇んで政治権力の手先の役割を果たすテレビのキャスターとコメンテーター』(「森田実の言わねばならぬ」2007年9月18日記事)より、以下抜粋。
岩見のように一見中立的な政治評論家まで、テロ特措法を通過させようと動き出している。竹村健一や田原総一朗はもともと権力の手先ジャーナリストだが、テレビに出演するコメンテーター全員がテロ特措法延長を支持しているのには驚いた。2年前の小泉郵政民営化解散の時と同じだ。
テレビは危険だねえ。テレビが朝から晩まで政府・自民党の手先になって「延長しないと大変だ。日本は国際社会で孤立する」と叫びつづけたら、世論は影響を受けるだろう。
世論調査ではいまのところ「延長反対」のほうが多数だが、これが逆転したら、政府・自民党とテレビは鬼の首でも取ったように、民主党叩きを始めるだろうね。そうしたら、また前原誠司副代表らの政府・自民党の手先が動き出すかもしれない。
テレビは政治権力の手先になって世論をアフガン戦争継続の方向へ誘導しようとしている。テレビは本当に危険だ》
この電話が終わるとまた電話が鳴った。若い友人からの電話である。彼はこう言った。
《安倍退陣、福田登場の日本の政局の動きには、米国政界、広告界、経済界の関与があるという情報が入りました。2年前の郵政民営化の時と似ています。テレビを中心にした大がかりな世論誘導が始まっています》
政治権力の手先になったマスコミほど危険なものはない。とくにテレビは大変に危険である。とくに問題なのは、テレビ局の幹部、キャスター、プロデューサー、ディレクター、コメンテーターがすべて傲慢になり、政治権力の手先になったときの危険度は計り知れないほど大きくなる。
もうひとつ。
『【自民党総裁選分析〈2〉】効果を出し始めたマスコミの「従米・従自民」報道。』(「森田実の言わねばならぬ」2007年9月19日記事)からも、以下抜粋。なお、赤字部分は筆者による色づけですが、原文はそのままです。
マスコミの「インド洋における自衛隊の給油活動」支持キャンペーンは、早くも効果を出し始めた。
9月17日の産経新聞は、9月16日に発表された時事通信社の世論調査を次のように報道した(見出しは「テロ特措法延長賛成・容認が半数」)。
《時事通信社が16日まとめた世論調査結果によると、海上自衛隊のインド洋での給油活動の根拠法であるテロ対策特別措置法について「延長すべきだ」とする人は13.0%で、「延長はやむを得ない」36.1%と合わせた賛成・容認派が半数近くに達した。「延長に反対」は35.3%。
賛成・容認派の理由は、延長しなかった場合の「日米関係の悪化」を懸念する意見が36.8%で最も多く、「国際社会の要請だから」が35.7%。「海自の活動を支持している」とした人は4.8%にとどまった。》
これから、2年前の小泉郵政民営化解散・総選挙の時と、同じことが起こるおそれがある。テレなどのマスコミは「国民はテロ特措法延長を支持」「国民は日米同盟重視」「民主党にまかせたら日本は世界から孤立する」などと大々的に報道し、世論を誘導し始めている。これは、ブッシュ政権、自公連立政権、マスコミの共同作戦である。
一見、中立を保っているように見せても。
また、一応は違った意見もとりあげてはいても。
しかし、いざという時になると……特に、最近のように自民党やアメリカが不利になってくると、必死に擁護をし始める。
怒涛の如きプロパガンダや世論誘導をしかけてくる。
国民大衆の不安や恐れを煽り、自分たちの都合の良い結論に世論を誘導する。
マスゴミお得意の手口です。
以前よりは絶対的なものではなかったとはいえ、大手マスメディア(テレビや大新聞)の影響力は、現在でもなお強いものがあります。
現在ではネットや、よりマイナーでも比較的良心的なメディアのおかげで、違った見方にも触れることができます。我々のようなネットで政治の情報や意見に普段から触れているユーザーなどは、テレビや大新聞を疑う習慣が身についています。
しかし、それができない環境にある人たちや、大手メディアの報道に頼りきっている人たちには、なかなかそれができません。他の情報や意見などに触れる機会が、なかなかないのです。そのために、大手メディアの流す意見や情報にどこか疑問を感じたとしても、とりあえず受け入れてしまうしか選択肢がなくなります。
しかし、アメリカの「対テロ戦争」や、武力によってイラクやアフガンを支配し続けようとするアメリカの路線などが破綻したのは、もはや明らかになっています。
また、関岡英之氏の『拒否できない日本』となどでよって暴かれた、「年次改革要望書」などにも見られるように、アメリカにおとなしく従うことが必ずしも日本の利益になるとは限らない、ということも明らかになりつつあります。
かつては、本当にアメリカに守ってもらっていた時期もあるかもしれない。
しかし、これからも「アメリカ信仰」を抱き続け、全てをアメリカに委ねたままでいいのか?
そんなことはないでしょう。
6回目の9・11を迎えるにあたって、思うことがあります。
我々はまずは「アメリカ信仰」を捨ててみることです。
そして、「アメリカと、その手下である自民党とマスゴミの支配を今も受け続けていて、都合のいいように利用されている」という、不条理な支配の現実を直視しなければなりません。
「その呪縛から逃れたい」と願い、その上でとるべき道を考えるのです。
最後に、やはり『【自民党総裁選分析〈2〉】効果を出し始めたマスコミの「従米・従自民」報道。』(「森田実の言わねばならぬ」2007年9月19日記事)から、抜粋して本エントリーを終えたいと思います。
小泉全盛の頃より、大手マスメディアから事実上追放されてもなお、自らの良心を信念を曲げずに言論活動を続けてこられた、森田実氏の言葉です。
われわれ国民は政治権力の手先として行動するテレビに騙されないよう注意しなければならない。
日本はブッシュ戦争大統領に一言でも「ノー」と言えないままでいいのか。日本は、一から十までブッシュ戦争大統領に「イエス」でなければいけないのか。そんなことはない。日本は日本の道を進まなければ、米国の植民地にされてしまうだろう。米国政府の対日工作者と自公連立政権とマスコミの「虚仮威し」に負けてはならない。ブッシュ政権が日本いじめをやればブッシュが世界中から孤立するだけである。心配することはないのである。

テーマ:それでいいのか日本国民 - ジャンル:政治・経済
コメント
ついしん
バブル崩壊によるアメリカ不動産からの撤退
向こうのメディアでは低所得者向け高金利住宅ローン(サブ・プライム・ローン)バブルが弾けて,世界中の金融機関が証券化されたローン債権を買い込んでしまい,それが一気に不良債権化したことが大ニュースとして流れています.
日本のメディアでは全んど流れてませんけど,明日か明後日に出る日経の英字(500円と高い)では恐らくその特集が出るかと思います.イギリスの銀行では預金者が銀行に殺到して取付け騒ぎになったというのだから,英米の密着ぶりがかえって仇になったという訳ですね.
日本はバブル不況・デフレ不況を克服するために,ゼロ金利政策・巨額の量的緩和政策を実行してきました.しかし,それはあくまで日本国内向けの内向きの政策に過ぎなく,世界経済が日本のバブル崩壊後に一気に土地バブルへ突進していったことを全然理解していなかったことに通じます.日本は金融面でも完全に世界から孤立していたのです.
世界中で最も金利が安くて,円安によってどんどんその価値が下がりつつある日本円を利用して住宅ローンを売った銀行さえあり,それが今回の欧米の土地バブル崩壊を加速させていたことに気付かれていたのは,恐らく「関係性」の morichan さんくらいのものではなかったかと思います.利上げなんてとても日銀は許すはずがない.そして,アメリカ経済の落とし穴に,日本も一緒に引きずり込まれていくのではないかというのが私の予測です.
良心的なメディアというと
朝日もヘラルドを斬り捨ててしまったしねぇ.
今や,まともなマスコミは The Japan Times だけなのかな,と思ったりします.最近 The Japan Times が日本語の注釈を入れたりして,英語のレベルを落としたのは,もしかすると日本語の新聞に絶望した読者を獲得しようという作戦なのかも知れませんね.
The Japan Times はたいていの駅の売店で売ってますから,みなさんも読まれてみて下さい.全部読む必要はありません.日本語の新聞と同様,カンケイない所は読み飛ばして構いません(値段も20円高いだけだし).
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